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2, 2021
ゼロハリバートン (Zero Halliburton)

ゼロハリバートン (Zero Halliburton)は、主にアルミニウム素材のアタッシェケース等を専門に製造するメーカー。アポロ11号による月面着陸の際、月の石を入れて持ち帰った「月面採取標本格納器」を製造したことで知られる。2006年にエース株式会社が商標・販売権を買収。

1938年、アール・P・ハリバートンにより創業。ビジネスで世界中を飛び回る中、航空機エンジニアの助言を得てアルミニウム合金を使用した頑丈な鞄の制作に取り掛かり、ケースが完成。その後ハリバートン・ケース社をアメリカ合衆国カリフォルニア州バーバンク市に設立、鞄の製造をZierold Company(ジロルド・カンパニー)社が担った。

発音を易しくする目的もありジロルド社は1946年にゼロ・コーポレーションへと改名、その後1952年にハリバートン・ケース社がゼロ・コーポレーションの傘下へ入ることとなり、1959年に名称が「ゼロハリバートン」となった。

正規代理店であった株式会社大沢商会グループによる取扱いが終了した後、2005年からエース株式会社が販売代理店として提携を結び、2006年12月29日にゼロハリバートンの商標・販売権を買収し、グループ化した。

現在はアメリカのゼロハリバートン社が運営し、ソルトレイクシティの工場に加え、北海道赤平市などにも製造拠点を置き、国内のデパート・専門店で販売を行っている。

1969年、アポロ計画の際に、月の石を採集するケースとしてゼロハリバートンの鞄が使用された。

アメリカ航空宇宙局(NASA)より製造を依頼され、「月面採取標本格納器」と呼ばれたこのケースであるが、宇宙用として特殊に改造したものではなく、当時一般に市販されているケースをやや加工しただけであったという。

その頑丈さ・デザインから様々な人物・シーンで使用されており、テロの爆発に遭っても中身が無事であった、等逸話も多い。

多くの映画の劇中にも登場し、著名な愛用者にハリウッド女優・歌手のマレーネ・ディートリヒらが挙げられている。

他に、アメリカ合衆国大統領のみが所有を許され、核兵器に関する重要機密事項が入った黒いブリーフケース(核のフットボール)も、ゼロハリバートン製である。

製品のブリーフケースは1946年より、補強のためそのトレードマークでもある2本のプレスラインが入れられるようになった。

当初アルミニウムが主流だった製品も、現在ではポリカーボネートやナイロンといった素材を使用したものも用いるようになり、牛革を使用した小物シリーズ(ZCT:ゼロコンツアー)も登場。

2008年には創業70周年を記念して、デザイナーのティム・フェントンをエグゼクティブデザインコンサルタントに招き、限定モデルを発表した。

12, 2020
チャーチ (Church's)

チャーチ (Church's)は、イギリスの靴の老舗ブランドである。チャーチの正式なブランド名はチャーチーズであるが日本ではチャーチで通っている。

創業は1873年。1930年代にはニューヨークに海外店舗を出店するなど、比較的早くから世界市場を見据えて事業を展開していた。

経営難に陥り、2000年にイタリアのプラダの資本を受け入れて買収され、2008年現在はその傘下にある。

創業家であるチャーチ一族は2011年にプラダよりチャーチのセカンドブランドとして展開していたチーニーの製造部門を買収し チーニーブランドで「旧チャーチ(オールド・チャーチ)」時代の木型を再現したモデルを製作している。

英国の特に老舗の紳士靴ブランドは「英国王室御用達(ロイヤルワラント)」の称号を授かるところも多いが、チャーチは称号を申請していない。独特の風格・スタイル・顔を持つチャーチの靴はやはり英国靴トップブランドである。

コストパフォーマンスが優れていたため「英国の良心」とも言われていたが、近年はユーロ高・原油価格高、原皮の供給源の減少等により、値段が高騰している。

独自のガラス加工を施したアッパー(甲革)素材「ブックバインダー」を用いた定番モデル(ストレートチップ:Consul、バルモラルフルブローグ(内羽ウイングチップ):Chetwynd、バルモラルセミブローグ(内羽メダリオンキャップトゥ):Diplomat)は、チャーチのフラッグシップ的人気を誇る。

11, 2020
カベルネ・ソーヴィニヨン (Cabernet Sauvignon)

カベルネ・ソーヴィニヨン (Cabernet Sauvignon カベルネ・ソヴィニョンとも)は、世界で最も名の知られているワイン用のブドウの品種の1つである。

カベルネ・ソーヴィニヨンは、代表的な赤ワイン用ブドウ品種の1つである。もう1つの代表的品種であるピノ・ノワールと比べると温暖な気候を好む。

収穫までに要する期間が長く収量も少ないものの、品質の良さのために世界中の多くの生産地で作付けされている。ヨーロッパブドウの品種の1つで、1990年代の遺伝学的研究によりソーヴィニョン・ブランとカベルネ・フランとの自然交配によって誕生したことが明らかになった。

カベルネ・ソーヴィニヨンの実は皮が厚く、作られるワインはタンニンを豊富に含むため、長い熟成にも耐え得る。カベルネ・ソーヴィニヨンの最高級のワインは良年のヴィンテージの場合、10年から数十年間の熟成によって風味が熟成し、飲み頃に達する。ヴィンテージ(収穫年)の評価は気候によって大きく左右され、同じ銘柄でも収穫年によって評価や値段が大きく異なるのが常である。

カベルネ・ソーヴィニヨンのワインは香りが豊かで後味が深いが、口の中での味わいには欠けるところがあると言われる。このためボルドーワインではタンニンが少なくフレッシュな味わいのメルローやカベルネ・フランとブレンドされることも多い。

オーストラリアではシラーズともブレンドされる。チリやアルゼンチンではカベルネ・ソーヴィニヨンのみの単一種のワインも製造される。

カベルネ・ソーヴィニヨンのワインの香りはスミレ、ブラックカラント、杉、スパイスなどと形容される。ニューワールドのものになるとチョコレートやオークの香りが強くなると言われる。



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